2010年6月22日火曜日

実話:暑い夜の寒い出来事。

その電話は突然、鳴り響いた。ベッドでまどろんでいたNは呼出音で現実へと引き戻され、渋々受話器を取り上げたのだった…
N「はい…」
謎な相手「あの、私、XXXと申しますが…」
何処となく暗そうな雰囲気の漂う、女の声が響いた。電話の先のXXXという名前は初めて聞く名だ。さっぱり覚えがない。
N「何かの間違いでは?」
というと
謎な相手「解かりました…」
とあっさりした返事が来て、電話が切れた。
(ふぅ〜、誰だ?まあ、間違い電話なんだろうな。さてもう一度、寝ようかな?)
Nがそう思っていると、再び電話が鳴った。先ほどの間違い電話と同じ番号からだ。
(なんぢゃらほい?)
Nが受話器を取ると間髪入れず…
謎な相手「あの、思ったのですが、いきなり『間違いでは?』と冷たくいうなんて失礼じゃありません?
不意を突かれたNがあっけに取られていると、そのまま謎な相手はNに罵声を浴びせかけた。
N「失礼なのはそちらでしょう。突然電話を掛けて来て、何考えているのですか!」
そう言って、電話を切るのが精一杯だった。二度めの電話のあまりに失礼な態度もさることながら、
(大体、間違い電話を間違い電話と指摘する以上に、見ず知らずの相手に一体何を求めているのだろう?)
そう思うと病的な寒いものを感じ、背筋がぞっとしたのであった…

追記:翌日、Nは某窓口へ相手の電話番号と名前と事の顛末を届け出ました。とりあえず、今のところ、これ以上の被害は発生しておりません。

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